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高血圧の原因と理想の食事

こんにちは!新人薬剤師のシグロです!

最近気温がますますあがり、夜中もエアコンをかけている方も多いのではないでしょうか?私も家にいる時はほぼエアコンをつけています。もちろん節電は心掛けてはいますが(笑)

さて、夏のこの時期よく血圧が下がると聞いたことはありませんか?逆に冬場は血圧が上がる傾向にあります。さらにそもそも高血圧とはどのような状態なのか?なぜ良くないのか?と疑問に思われる方もいるかもしれません。

そこで今回は高血圧症について食生活も含め解説していこうかと思います!

最後まで読んでいただけたら幸いです!

  

この記事で分かること

  • 高血圧症の状態について分かる
  • 高血圧症に伴う合併症について分かる
  • 理想の食生活について分か

目次

高血圧の分類

血圧は本態性高血圧二次性高血圧に分類されます。

本態性高血圧は高血圧の約90%を占めます。ほとんどの方はこちらの本態性高血圧と考えてよいでしょう。本態性高血圧は原因不明の高血圧で発症には遺伝や体質、生活習慣、加齢などが関与していると考えられています。

二次性高血圧は甲状腺機能亢進症など、原因の疾患があり結果として二次的に起こる高血圧のことを指します。

ちなみに2017年厚生労働省調査によれば、高血圧性疾患の総患者数が993万7千人と他の疾患に比べ、ダントツで多いです。

血圧と合併症

血圧は血圧が血管壁に与える内圧のことであり、心拍出量と全末梢血管抵抗(動脈壁の弾性、血液粘度など)の積で表されます。

          

高血圧が慢性的に持続すると動脈硬化や脆弱化が進み、脳出血脳梗塞心筋梗塞など重大な臓器障害に陥ってしまいます。

ちなみに夏に血圧が下がる原因としては、体内の熱を逃がそうとして血管が拡張した結果、内圧が下がるためですね。逆に冬場は寒いため、熱を逃がすまいと血管が収縮し内圧が上昇してしまいます。ホースをつまむと水が勢いよく出るイメージですね。

検査値

診察室血圧において140/90mmHg以上のどちらか一方あるいは両方の場合を高血圧と判定します。また、診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧の診断を優先し、135/85mmHgを基準とします。

高血圧と塩分の関係

  

高血圧症の方もそうでない方も大事になってくるのが生活習慣の改善です!薬物治療を開始する前に必ず生活習慣の指導がはいります。おもな改善点は、食塩制限、体重管理、運動、禁煙などが挙げられます。

また食塩については生活習慣病の発症予防のための目標量が設定されており、食塩相当量として男性は7.5g/日未満、女性は6.5g/日未満となっています。

さらに高血圧及び慢性腎臓病の重症化予防のための食塩相当量は男女ともに6.0g/日未満となっています。

ちなみに食塩相当量は商品の栄養成分表示に記載されており、

食塩相当量(g)=ナトリウム(g)×2.54で求めることができます。本来塩はNaClですからClの補正をかけたものと考えてよいでしょう。

ではナトリウムがなぜ高血圧に繋がるのでしょうか?ナトリウムを摂り過ぎると当然ながら血中のナトリウム濃度も増えますよね?すると体は血管内の濃度を薄めようとして血管の外から内側に水を引っ張ってきます。水が増える分血液量も増えるため結果として内圧が上昇してしまい、血圧があがってしまいます。

     

理想の食事

  

和食は味噌汁、漬物、しょうゆなど塩分が多く含まれており、日本人は他の国に比べ多く摂取しています。和食は体に良いとされていますが、ぜひ塩分の過剰摂取には気を付けたいところですね。それでは改善できる例をいくつか紹介していきます!

まずは、インスタントラーメンは極力避けましょう。食塩相当量5.0gなどざらにあります。これひとつ食べただけでほぼ1日量を摂取したといっても過言ではありません。考えるだけで恐ろしいですよね(笑) また、食べるなら必ずスープは残しましょう。

味噌汁は毎食食べがちですが1日1杯に抑えてみましょう。味噌汁にも約1.5gの塩分が含まれており、毎食食べるとなると塩分過多になってしまいます。具だくさんにするのも良いかもしれませんね。

野菜や海藻類をたくさん摂りましょう。野菜や海藻類にはカリウムが含まれています。カリウムは目標量として男性3000mg/日以上、女性2600mg/日以上とナトリウムとは違い、下限値が定められています。カリウムは体内の余分な塩分を排出させる働きがあり、高血圧予防として期待がもてます!

減塩シリーズを活用しましょう。最近は減塩商品が豊富にあり、またお寿司屋さんでは減塩しょうゆが置いてあるところも多いです。ぜひそれらの商品を買うようにしましょう。ここで注意して欲しいのが、例えば塩分50%カットの減塩しょうゆも2倍使えば減塩効果はゼロになってしまうので量も考えて使用しましょう。

まとめ

いかがでしたか?若い方も今のうちから食生活を意識すれば血圧だけではなく他の生活習慣病も予防できます。薬に頼る前にぜひ生活習慣を見つめてくださいね。

それでは今日はこの辺で~