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誰でも分かる!PCR法とプライマー設計②

こんにちは!薬剤師のシグロです!前回はPCRの仕組みについて解説しました。今回はその続きとしてプライマー設計についてくわしく解説していきます!プライマー設計についてはPCR法の知識が必要になるのでまだ自信がない方はぜひ前回の記事をご覧ください!

 

sguro35pharmacist.hatenablog.com

目次

プライマーとは?

プライマーとは、PCR法においてDNA配列を伸長させるための起点となる数塩基の配列です。ちなみに細胞ではRNAプライマーが合成されています。これは複製の最初はエラーが起こりやすいため、分解しやすくするためにRNAになっていると言われています。また、クローニングに用いられるプライマーは制限酵素が認識する特定の配列もプライマーに組み込むよう設計します。

設計の仕方

それでは実際に国家試験第100回問117の問題に沿いながら解説していきます。

プライマー設計は選択肢にもあるように2種類必要になってきます。また、塩基配列は配列を見てもわかるように相補的になっており、その組み合わせはA-T、G-Cです。さらに、問題文にもあるようにDNAポリメラーゼは5'から3'方向にDNA鎖を伸長します。これらとPCR法の仕組みを踏まえて見ていきましょう。

まずPCR法の目的は、元となる配列を増やしたいわけですから

ざっくりとではありますがこのようにしたいわけです。このようにするためには

  

緑と赤の部分から相補的に5'→3'方向に伸長すればいいわけです。

つまり赤色のほうは5'-AAGGAT-3'、緑色は5'-CCCGTT-3'となり答えは2番になります。

まとめ

いかがでしたか?PCR法の仕組みが分かればプライマー設計も難しくはありません。もし分からなくなってしまった場合はぜひ図を描いてみて整理しながら解いてみてください。また遺伝子は中々頭の中で整理するのが難しい範囲になりますので、図を描くクセを身に着けてください!

それではこの辺で~